キャッチーは正義

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【楽曲考察】我逢人

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我逢人。
ミセスファン以外でこの言葉を知ってる人はそうそういない。
仮に言葉の響きは知ってても意味を完璧に理解している人はそこまでいないんじゃないでしょうか。


というわけで、せめてこの記事を見た人は覚えて帰って欲しかったりします。

  • そもそも我逢人とは


俗に言う「禅語」ってやつですね。
「我、人と逢うなり」から転じて、



「人と逢うことを大切に」
「人に逢える場を大切に」
「人と逢う姿を大切に」


という意味が込められています。
あくまで意訳なので、本来の意味はもっと深いものだと思われます。
とても綺麗な言葉ですね。


さて、それを把握した上で歌詞を見て…行きたいところなんですけど、もう一つだけ。

我逢人は全てを肯定した曲ではない。ということ。

これほんと重要です。
後述しますが2番の歌詞とか特に。
この曲の入ったアルバム『Progressive』の裏テーマは「肯定」だと大森さんは言ってます。けど、それは決して全てを肯定するものではなくて。
否定があるから肯定がある。そこも含めてのテーマなんでしょうね。
難しいなんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、哲学とはそういうものです。ミセスの歌詞は哲学です。それを意識して聴いてほしい。


それともう一つ。
きっとこれからも再三言いますけど、TWELVE以前のミセスに心の底からハッピーな曲はまず無いです。
でも、そんな曲の中でも“光”を見出そうとしたのがこの曲なんじゃないかなって。


では、そろそろ歌詞の内容に触れて行きたいと思います。

我逢人

我逢人


歌詞はコチラ↓↓
我逢人 - Mrs. GREEN APPLE - 歌詞 : 歌ネット

ミセス史上初となった全国流通盤、Progressive。その記念すべき一曲目、掻き鳴らされるギターと絡み合うピアノ。その中で大森元貴が発した一言目は

「嫌いになった人は全部
少しの仕草でもダメになっちゃう
気づけば嫌い探しです
そんな私の憂いを綺麗に洗ってください」

重くないか?この歌詞は。
いや、まあ多少はバックのサウンドが打ち消してくれてるけど、最近の売れ線邦ロックバンドで「嫌い」からアルバムを始めるバンドはどこ探してもミセスとオーラルくらいしかいないと思う。(オーラルは1st full album"THE BKW SHOW!!"を参照)


この重さが初期ミセスの特徴みたいな所があって、当時の大森少年は哲学にハマっていたらしく、それに感化されたのではないか?と思えるフレーズもちょくちょく出てきます。


ところで、この歌詞に共感出来るミセスファンも大勢いるんじゃないでしょうか。人間って単純な分面倒くさい。喧嘩するのは簡単でも、仲直りって難しい。だからこそ

貴方はその傷を
癒してくれる人といつか出会って
貴方の優しさで
救われるような世界で在ってほしいな

この歌詞が響く。「人と逢うことを大切に」。人間誰しも「嫌い」があることは当然で、でもそれに「憂い」を感じられることは「優しさ」でもあるんだよ、そんな貴方が笑顔になれるような出会いがあれば、そんな世界であればいいな。
って意味だと思って僕は聴いてます。

そして2番。

例えば「出逢い」なんて無く
例えば「貴方」なんて居なく、
そしたら そう間違いなく
独りは寂しく悲しいから息を止めるんだろう。

出会いというものは、嫌いになる人もいるけれど、大好きな友達だって、はたまた恋人だってできる訳で。仮にこの世に出会いが無かったとして、大好きな貴方が居なかったとして、そしたら、そう間違いなく(略)。


だからこそ、「人に逢える場を大切に」

貴方は優しさで
傷を負う日もあるけど笑って
でも貴方の微笑みだけじゃ
救われない世界が心底嫌いになりそうだ

でも、出会いがあるからこそ幾度となく「嫌い」と相対することになる。どれだけ笑顔を振りまいても報われない時の方が多い。そんな世界が嫌いになりそうだ。


この時の大森君は心底そう思ってたんでしょうね。1番の歌詞みたいな理想に遠く届かないこと。誰しもが経験あると思います。でも、そんなもんなんですよね、人間関係って。


だからこそ

誰かは出会って誰かは好いて
誰かは嫌って 人は人は
傷を癒して 心撫で合って
人は、人は
笑顔であってほしいな

傷を癒せる、嫌なことを忘れられるような親友と心を撫で合って、笑顔であってほしい。


どんなに嫌なことがあっても、誰か一人、打ち明けられる友達がいたら楽になるじゃないですか。ほんとにそんなもんなんですよ、人間って。そういう人との出会いを大切にしてほしい。
そして、「優しさ」を忘れないこと。それが「人と逢う姿を大切に」だと思うんです。


3つの大切、分かってもらえたかな?
…なんかまるで自分が歌詞書いたみたいな語り口になっちゃったけど。


さて、どれだけこの曲が素晴らしいか理解して頂けたでしょうか。筆者は明るい(?)ミセスの曲の中ならこの曲がダントツで好きです。好きな曲の記事は力入っちゃうよね。


この曲はライブではアンコールとかで歌われることが多いですね。メンバーが特に大事にしている曲の一つです。サビは「歌って!」なんて言われることもたまにあるんで、インディーズ時代の音源を聴いたことない方、ぜひチェックしてみては。


それでは。

Progressive

Progressive