Mrs. GREEN APPLEについて思うこと

僕はMrs. GREEN APPLEが好きだ。
そしてボーカリスト大森元貴も好きだ。


しかし、どうも人間・大森元貴は苦手だ。


そんな面倒なファンが此度のソロプロジェクト騒動やら事務所問題やらについてのんびりまったり語っていきたいと思う。




熱心なファンの方は見ない方がいい。
めちゃくちゃな事書いちゃってるし。
本当にやめといた方がいい。
仮に「他人のブログごときで左右される愛情じゃねえし!」と思っていても、意外と文面って頭に残るものだ。邪念を残さない為にも、今すぐブラウザバックを推奨する。
自分のためにも。彼らのためにも。お願いします。







さて、これで多分今この文章を読んでるのはファン歴3年以上の方がほとんどだと思うのだが、どうだろうか。

「熱心」という言葉。人が何かに熱中していられる時間は限りがある。どんなに好きでいても。方向性が変わったり、理解し難い事が起こるとなおさらだ。


現在、ミセスは大博打に出ている。
一般公募でスタッフを募集して事務所を立ち上げ、大森元貴は個人でプロジェクトを2つ(うち1つは秘密裏)始動。そして肝心の本体は未だフリーズしたままという状況だ。


常人に思いつく発想じゃない。他とは一線を画した画期的なアイデアとも言えるし、狂ってるとも言える。僕は正直狂ってると思う。



話は変わるが、ミュージシャンで友達になれるとしたらあなたは誰がいい?


僕はBUMP OF CHICKEN藤原基央だ。共に時間を過ごすだけで優しい気持ちになれそうな気がする。
苦しんで苦しみ抜いた果てに見る景色もいいものだが、僕は何気ない日々に何気なく笑いながら小さな努力を積み重ねていく人生の方が理想的なのだ。藤くんもそういう人だと思う。


じゃあ、一番友達になりたくないミュージシャンは?と聞かれたら、酒クズとか女癖悪い奴がわんさか出てくる。
けどそういうのを抜いて健全な人間の中で選ぶとしたら、大森元貴かもしれない。


彼はめちゃくちゃ人を選ぶ。心を許した人に期待を寄せすぎるからこそ、友達サイドとしてはめちゃくちゃ重圧がかかると思うのだ。


なんか、あんまりこういう事言うのは良くないけど…殻被ってる哲学系メンヘラって感じの…そんな感じに見えるんだ…


キーボード藤澤涼架はミセスに加入して人格が三回死んだとかいう話を大森がしていた事がある。これもその所産なんだろう。


「信じることは自分の理想を押し付けることと似ている」って芦田愛菜が言ってた気がする。多分彼にはそのきらいがある。


僕には彼の行動が理解できない。いや、理解はできるんだけど共感が全くできない。
仮にメンバーに「今まで置かれてた環境は当たり前じゃ無かったんだぞ」という事を知らしめる為にあんな効率の悪い大騒動を起こしたのならもう住んでる世界が違うと割り切るしかないし、4人もそれはそれで調教されすぎだと思う。


ソロプロジェクトに関しては何とも言えない。
今日がProgressiveの発売日ということもあって、初心に帰る意味で弾き語りとかでソロ音源出してくれるならめちゃくちゃ嬉しいし、ソロツアーでゼンマイとかえほんとかその他過去曲が供養されるなら最高だ。


でもあのアー写でそれが期待できるとは思えなかったのだ。なんかもう違う次元の人みたいな佇まいで、妙に厭世的というか諦観とかに満ちたような目をしてるから「おめでとう」と素直に言えない。


それすらも上記の当たり前云々に関するメンバーへのメッセージだったとしたらもう色々通り越して気持ち悪い。グループLINEでギクシャクしてるの醸し出してくるメンヘラ彼女と変わりないんじゃないのか


Siipみたいな活動は全然歓迎だ。隙間産業感マシマシだし。ホームじゃならないようなサウンド。内省感MAXの歌詞。2に関してはゼンジン未到とプロテストで藤澤涼架がアレンジしたWaLL FloWeRから着想を得てそうな編曲。何もかもがミセスありきだ。


ソロプロジェクトはどう進めるんだろうね。一人歩きしてしまいそうな予感がするけれど。


ところで、歌い方に性格って出ると思うのだ。
例えば性欲が強い人は語尾がねっとりしてたりする。
TOKIOの某メンバーとか
ちなみに僕も曲によってはねっとりします

その点ではProgressiveの頃の大森元貴の歌い方は発狂するほど好きだった。
歌詞の一節一節を実直に噛み締めてるような発声で、一時期真似してたこともあった。音域が絶望的に足らんかったけどな


そして今の感じはそんなに好きではない。
性欲とはまた違う色のねっとり感が全曲通してある。


これは大概の古参ファン(WanteD以前はみんな古参だと思う)に共感してもらえると思うのだが、スターダムの「欲しくてぃ」に全て詰まってる。


だからやっぱ途中からズレてったのかなと思う。僕の思う理想と。


そう思ってからは一歩引いて彼らを見ている。多分活休前みたいな熱量でミセスを追うことは二度とない。その他大勢の1バンドの中の1つに加えられた感じだ。


このままの距離感と熱量で解散まで持って行けたらいいな。


ところで、ミセスはいつ解散するんだろうか。
僕は早くて7枚目のフルアルバムが出る頃だと思っていた。
なんとなく大森さんキリスト教興味ありそうだしセブンスヘブン的なアレで。
そこまで爆速で駆け抜けてドームツアーかなと。


でも活休がミニアルバム含めて7枚目のAttitude出してから来てしまったので予想は外れた。
1stアルバムがTWELVEで12枚目がラストアルバムだったらめちゃくちゃカッコイイけどそこまで続くと思えないんだよな…


バンド解散チキンレース筆頭のKing Gnuよりは続いてくれるといいけど。


どんな形であれ5人の笑顔と演奏が見たい。主に若井の笑顔。
所帯を持ってやさぐれた大森とニッコニコの若井、飛び跳ねすぎて腰いわしかける涼ちゃん、それ見て笑う綾華さん、永久名誉独身ハイスペベーシスト高野が一同に介す日がありますように。

【レビュー】Mrs. GREEN APPLE 『5』&エデンの園@大阪城ホール

このブログを更新するのもお久しぶりすぎる。
かれこれ2年くらいぶりか。
今から思うと昔は随分と青い発言を繰り返して赤く燃え上がってた気がします。その節はどうも(略)。


そんなことはさておき、今日はMrs. GREEN APPLEのベストアルバム、5の発売日。僕はフラゲしたので七夕にこれを書いてます。サクサクッとレビューして、5年をまるまる追いかけてきた1ファンとして感慨に浸ろうと思います。





あまりにも長いんで目次置いときます。

開封


僕は5の初回盤とエデンの園のBDとその他特典がセットになった「『5』COMPLETE BOX」を買ったのですが、届いた瞬間思ったのが


「でけえ!!!!!!!!!」


それはそれはデカい。上にPS4置いても大丈夫なくらいの大きさ。
デカさに驚きつつもお中元みたいなでっけえ箱を開封していくと、裏には収録内容の書いたクソ分厚い紙。開けたらTシャツと5のジャケットと歴代アー写がプリントされたクソ分厚い紙。


Tシャツは東名阪ツアーの時のバンTのリメイク版。その時の映像も5の初回盤にありました。行けてないけど懐かしい。行けてないけど。

アー写17枚が丁寧にプリントされたクソ分厚い紙を眺めながら感慨に浸ってました。
やっぱ個人的に一番好きなアー写はTWELVEの時のですね。あの頃が一番熱を持ってミセスを聴いてた時期だったのもあるし、単純に服装とか色味がいい。そして何よりアー写からひしひしと漂う「ロックシーン変えそう」感が凄かった。当時は今で言う髭男みたいな存在になると思ってました。今も思ってます。
次点で好きなのは青と夏と僕のことのアー写。…やっぱ髪色落ち着いてるのが好きなんだなあ…


ちなみに僕は厚紙の順番をいじって、箱を開けたらジャケットと同じやつが出てきて「なんなん💢」ってなるように仕向けました。まあ開けるの自分だけなんですけど。


ベストアルバム『5』


続いて箱の底に埋まってる5を視聴。
スターダムが再録、新曲が3曲、そして全曲リマスタリングが施されている。
全体的に低音が強い印象。理由は初回盤のDVDを見れば分かるはず。


スターダムが良い。
Introductionの時は淡々と歌ってたのが6年の時を経てえげついパワーアップを遂げている。特に歌声から純粋さは消え、「酸いも甘いも味わってきた感」が全面に出ている。歌詞の説得力がすごい。
曲の構成、リフはIntroductionとほぼ同じ。でも、声がより前へ突き抜けている。
「自分のために曲を作ってた」と言っていたTWELVEまでの時代から「届けたい」へ変わったのが全面に出てる気がして…良い。


リマスター音源はあまり聴き込めていないけど、特に感動したのはパブリック、鯨の唄、アウフヘーベン

パブリックは完全生音勝負の曲だからこそ個々の楽器の音が綺麗に聴こえるリマスター版は良い。ベースが強くなってバンド感マシマシ。

鯨の唄(とItM)は音潰れてないのが嬉しい。あの時期の曲は全曲リマスタリングして欲しい。ツキマシテハとかおもちゃの兵隊とかおもちゃの兵隊とか。

アウフヘーベンもENSEMBLEの音源は音が聴こえにくかった。5聴いてまず最初のドラムが音割れしてなくて感動。裏のギターも潰れてなくて感動。ずっとこれを待ってた。ENSEMBLEもリマスターした方が(ry

逆にロマンチシズムは低音強すぎて音割れしまくってておいおいってなりました。
あと青と夏はめっちゃ蝉の声聴こえて面白かった。
(点描もリマスターしてたらラスサビの音が途切れることも無かったんだろうな…)


Theater含む新曲たちは他のファンの皆さんが僕よりいい文章書いてくれると思うんで飛ばします。

『5』DVD

続いて初回盤DVD。
エデンの園のBDとセットで売ってるのになんでこっちだけDVDなのかわかんないけど、DVDです。
PLAY ALL押したら編集したライブ映像を画面端に置いて座談会始まったんで「あっこれ副音声じゃないのね」となりました。かなり端折られてた。やっぱ幕張の特典は素晴らしかったんだなって…
でも、メンバーのライブの印象とか聞けてよかった。特にWWWワンマンの時のやつ。


収録内容はめちゃめちゃ太っ腹なんだけど、やっぱENSEMBLE TOURの映像2曲も入れたのが謎。副音声付きで商品化されてるからその時と会話の内容も似通ってたし、これ買った大体のファンは買ってそうな気がするし、その割にはItMツアーの映像無いし。その2枠でVariety is VarietyとFCツアーのライブ映像入れられたんじゃないのって思ってしまう。


それを差し引いてもインディーズ時代の映像を収録してくれたのは本当にありがたいし、とても楽しめる内容。歴史を感じられた。


前任ベースの映像であり、当時の代表曲、HeLLo。
高氏がベースになって初のライブの1曲目、オリジナルSEからのIntroduction ver.の藍。
インディーズ最後の自主企画の1曲目、藍のライブ映像からかなり演奏力の増した我逢人。
1週間の限定公開だったスタジオライブのStaRt。
初のワンマンライブでのミスカサズ。初期衝動に溢れた歌い方。TWELVEツアー(サママ初回盤)と聴き比べするのも楽しい。
クリスマスプレゼントとして初披露されたうブ。今と歌い方も違う。
ワンマンライブで原キーで披露された最後のSpeaking。WWWワンマン(Speaking初回盤)と聴き比べすると進化が凄い。
初にして最後の映像化になりそうなJOURNEY。
FC、学園祭ツアーを除くワンマンライブではこの映像以降披露されてない庶幾の唄。
ENSEMBLE TOUR屈指の名シーン、They are〜PARTY。
ファンから根強い人気を誇るにも関わらず、今まで映像化されてこなかったSimPle。半音下げ。
シングル曲ながらライブ映像としては初収録となるどこかで日が昇る。
特殊な導入と大幅なブラッシュアップが施された、完成系とも言えるほどクオリティの高いFACTORY。
そしてインフェルノ。メンバーの解説も聞けるし収録する意味はあった。
初ロッキンでのVIP。期待してたのにまさかの1番のみ。
大森さんがめちゃくちゃ調子悪い時のラシュボロマンチシズム。
そしてちょっとした特典映像。昔から熱心に応援してる人ならこの日の写真は見たことあるはず。
4年越しにグラスに立ったミセスの青と夏。壮観。


…とまあ、見どころしかない。
個人的に1年目のロッキンのStaRtと昔YouTubeで公開されてたプログレスの愛情と矛先の映像は入れるべきだと思ったけど、それはオールタイムベストの初回盤に期待したい。


そして新曲達のMV。Theaterはエモエモ。
&メイキング。途中で出てくるアレのノーマルタイプが生産終了したあたりやっぱデスブログっぷりが否めない。
サラッと流される没シーン。僕は好きです。


歌詞カードも凄い資料が隠されていたりする。この調子だからきっとSimPleのサビの歌詞もきっとそういうことだったんだろうな…「TWELVEでいうSimPleみたいな立ち位置」って言ってたSPLASH!!!のラスサビ前の歌詞ももしかしたらそういうことだったのかもな…


ENSEMBLEあたりから初回盤のボリュームがインフレしてきててファンとしてはとても嬉しいし、今作も漏れずにそうだった。
第一章の完結編としてふさわしい作品になったんじゃないだろうか。



第一章について


そしてここでツイッター界隈で騒がれている活休解散疑惑について言及しておく。
第一章終わるから何かあるかも〜という憶測が飛び交っているのだと思うが、




そんなことは10000000000000000%無い。





仮にあったとしてもあと5年は今まで通り突っ走ると思う。
最近ファンになった方は知らないかもしれないが、In the Morningやセルフタイトルが発売された時期にも「第二章」という言葉が多用されていた。確かに音楽性アホみたいに変わったしアホみたいにファン層が変わった。でもそうなるに際し休止期間は全く0だった。



そもそも第二章なんて言ってるが、もう既にミセスは第五章位まで来ている。


Introduction〜Progressiveまでのインディーズ期。ここでロックシーンで下積み。
Variety〜TWELVEまでのメジャー初期。ちょっとポップに開け始める。
サママ〜Mrs. GREEN APPLEまでのティーンポップ期。ガツンと方向性が変わる。
どこかで日が昇る〜ENSEMBLEまでのビッグバンド期。ここでかなりファン層が変わった印象。自分もちょっと離れてた
青と夏〜5までの原点回帰期。ここでファンが爆増した。ライブの演出はこの時期が一番好きだ。


これくらいの転換点はあったし、それぞれのタームでファン層がごろっと変わったり戻ったりを繰り返して振り回されてきた。



思うに、大森元貴という人間は「とんでもなく飽き性」なんだと思う。そして同時に「とんでもなく飽きられるのが怖い」のだと思う。それを自分でも分かっていて、いつも新しい事に挑戦して、自分のモチベを高めているのだと思う。「常にワクワクしてたい」って言葉の通り、ちょっと、いやかなり不器用なスーパーエンターテイナーなんだと。

「満足しない限り音楽を辞めない」「寂しくなるのは人に期待してるから」といった旨のコメントを昔からしていたように思う。
Soupの歌詞にもある通り、大森元貴は諦めないし、冷めない人間だと思う。
きっと音楽はつづく。(なんか米津玄師みたいになっちゃった)




追記:上の発言全部忘れてください


横アリィィィィ!!


続いて横アリのブルーレイを開封。ボックス内にはライブの写真集が同梱。とてもよい。
パッケージ開いても写真集。どんだけ素材あんだよ。JPEGでくれ。壁紙にするから。
そしてそんな資料をペラペラめくっていると、最後のページにサプライズ。今回は公演数が少ない分、こういうおもてなしが出来たのかもね。行けてよかったと心から思った。



特典映像のドキュメンタリーも各公演にフォーカスされててボリューム満点だった。欲を言うなら代々木終演後のメンバーの涙を収めて欲しかったが、きっとなんとか森さんがNG出したんだね。そういうことにしておこう。


メンバーそれぞれのインタビューシーン、至って真面目なのに若井のTシャツが気になってそれだけずっと見てた。


追記:インタビューでの大森の発言はそういう事だったみたいです


さて、普通ならここから横アリBDのレビューをしていくのが筋だと思うが、わたくし大阪城ホールの2日目に参戦しておりましたの。ここでは城ホの時と比較してライブレポートのようなものを書いていきますわね。(お分かりの通り深夜テンションで書いてます)




遡るは去年の夏。「いやミセスそろそろ紅白出んじゃね?」と思っていたら重大発表の文字。「これはもしや夏に武道館やって紅白に備える形では?」と思ったら

まさかの12月に横アリ。ここで暗雲が立ち込めた。紅白は本番一ヶ月前くらいから入念にリハをやることで有名だ。
いや嬉しいんだけどね?今年こそってファンは思ってたからね?って心境だった。

まあ実際紅白は無かった。でも今思うとこれって彼の策略だったのではと思う。
5年目に出たかった感すごいもんね。今こんだけ畳み掛けてるし。コロナが憎い。出ないと決まったわけじゃないけど。

追記:ほぼ決まったようなもん



そんなわけでもちろん城ホに応募したわけだが、秒でイープラスから敗戦報告。
そしてまさかの追加公演。城ホ1日目と代々木2DAYSの追加。
やるんやったら最初から言っといてくれや〜俺1日目が見たいんだよボーカルの喉の調子的に〜(インザモツアーもアンサンボゥも1日目のが調子良さそうだったから)って思ってたし、発表直後では応募した公演がツアーファイナルで、「大阪がファイナル!?優勝やん!!」と順調に地区予選を勝ち上がって来た所だった。

そんなわけで散々だったが、どうしてもツアーが見たいと禁断の手を使った。
Twitterで小さく呟いた結果、ものの数分で連絡が来た。チケットを譲って下さったフォロワーさんには今でも感謝しかない。この場を借りて伝えます。どうもありがとうございました。(借りてってなんだよ借りてって)



そんなわけでそこそこ仲いいフォロワーさん(さっきの人とは別)と連番する事になったので気持ちが弾んでいた。余談だけどほんとTwitter無かったらミセスのライブには行けてない。自分でチケット取ったのって実はFCツアーくらいだ。持つべきものは富でも名声でもなくフォロワーなんだと思う。



さて、今回も炎上要素のノルマをクリアしたのでライブレポに移りたいと思います。


城ホールー!!!!!!(開演前)


大阪が初日でない場合、いつもだったらセトリを見てからライブを観るのだが、TLが「今回はヤベぇ」の言葉で埋まっていたので、ノリで見ないことにした。ノリで。


というわけで、この時点での事前情報は、今回のツアーが「アルバムツアーではない」ということと、「これまでの集大成」ということ。
途中でproposeとアンゼンパイのセトリネタバレを食らったし、なんとなく道徳は無いんだろうなという直感と、WHOO×3やるかやらないかだけチェックしたのでぼんやりとセトリは分かっていた気がするが。



梅田のファミマで発券。あまり整番が良くなさそうだったので少し怯える。以下省略。
まず会場に入って目にしたのは、天井にぶら下がっている見慣れない謎の立方体。
「これ城ホに元から付いてるやつ…?LIQUIDROOM的な…?JANUS的なやつ…?(どっちもライブハウスなのにミラーボールが付いてる)」と思いながら開演を待つ。
思ったより席からの見栄えがよく、楽しめそうだったので安心した。ただ、天井のアレはあんまり見えてなかった。


予定通り開演は遅れる。(予定通りとは)
もはやこれもミセス名物になりつつあるので気長に待つ。けどいつもより長かった気がするのを覚えている。

開演直前まで中高生がスマホのライトをブンブンして席が離れた遠くのおともだちと楽しんでいた。(もしかしたら中高生では無いかもしれないが、そんなことする時点でおつむは中高生なので中高生としておく)
中には点滅させている人もいた。アレに関してはモールス信号という可能性が拭い切れないので言及は避けておく。もしかしたら我々には計り知れない高次元の会話を嗜んでいたのかもしれない。

この時点ではそういう目で見ていたけど、横アリのアンコールでライトが使われてたのを見て、「そういうことなんだな」と思った。なんか昔もあったなこんなこと。スマホ没収されたりした子もいたな。


一方我々は健全な会話をしていた。「1曲目藍とかだったら痺れるよね〜」とか「アリーナの広さでうブやられたら最高だろうな〜」とか。そんな話をしていると、ようやく、本当にようやく暗転した。めちゃくちゃ遅れてた記憶。





城ホールー!!!!!!(開演後)

天井のキューブが1辺ずつチカチカと点灯していき、全て揃った瞬間に謎の導入が。(テクノ的な音途切れ途切れのやつ)
幕は上がらぬままメンバーの演奏が開始、と同時に会場のボルテージはMAXに。
導入から間髪入れず始まった1曲目。インフェルノ
幕は落とされ、炎が走る。

大森元貴は開口一番、「城ホールー!!!!!!」

ここでふと我に返った。
我々近畿の民には大阪城ホールは「城ホ」の愛称で親しまれている。少なくとも僕は勝手にそう思っている。
なので「城ホール」という聞き慣れない単語が飛んで来た時に
「関東の人はそう言うんだね…」と、冷静になってしまった。
冷静になってしまったので冷静なレポを書く。


ENSEMBLEの時はオリックス劇場で見たのだが、いかんせん音響がよろしくなく、高音が潰れまくって聴こえていたのだが、さすがは城ホ。めちゃくちゃハイもローも響く。
家に帰ってしばらくは音源が聴けない程の迫力だった。もちろんメンバーのスキルアップもあると思う。


大森は2日目ということもあってか、喉に負担をかけないよう伸び伸びと歌っていた印象。でも横アリの映像より調子は明らかに良かった。

ハイライトはCメロでの炎噴射。バチバチに決まっていた。




曲が終わって「ありがとう」が無い、新鮮な数秒のインターバルの後、始まったのは藍。開演直前の会話が半分当たったのでウッキウキ。
プロテストのライブ映像を見て行けなかった事を悔やんでいたので、かなり嬉しい救済措置。
プロテストの時よろしくバッキバキで、裏方のピアノも跳ねる跳ねる。音源のダークはさはもちろん、さながらライブアンセムとしてフロアをバウンスさせていた。(横文字多いな)
Cメロのカオスから一気に流れ込み、大森氏のギター。横アリと違い、スポットライトが全方向から当たっていた。それがまた良かった。




ここで軽くMC。横アリと違い、大森さんのギターの音が出なくなる機材トラブルがあり、ギター鳴らしながら喋ろうとしてズコーってなってた記憶。直るのに結構な時間かかったので、「まだ?」みたいな空気がステージから流れていた。けれど、さすがはベテラン。上手いこと繋いでいた。髪色が青になったことに触れていたような気がしなくもない。記憶違いかも。




前2曲には一切触れず「始めます」の一言。鳴るギター。叫ぶ声。(後で聞いたらフォロワーの声だったみたいです)

個人的には2年半ぶりに聴けた壁の花。あの時は導入のイントロがあったが、今回は無かった。力強くも伸び伸びと歌っていた印象。横アリより全然煽りは少なく淡々と弾いていた。
このライブでやった過去曲全般に言えることだが、そのどれもが定番曲であったかのような、ブランクを感じさせないフロアの温め方と演奏力と劇場力で会場を燃やしていた。
ラスサビの終わり方はプロテストや横アリと同様で新鮮だった。聞くところによるとツアーファイナルだけ原曲通りだったらしい。そういうとこだぞファイナルめ。




そのまま続くはVIP。代々木フリラverの導入+アレンジだったので、聴き込みまくっていた僕は一瞬で分かった。隣のフォロワーには軽く引かれたかもしれない。
この曲は相当盛り上がっていた印象。大森もそれに釣られて、高野のベースソロにて「世界の高野はその程度じゃ満足しませんよ!!!!!!」と煽っていた。こういうノリは大阪来たら毎回やって欲しいまである。



お次は導入が変更されたアンゼンパイ。
横アリと違い、割と序盤から大森氏のピアノ連打がフォーカスされてモニターに写っていた。会場はそれはそれはどよめいていた。「ピアノ弾けるの!?」みたいな声も聞こえた。そりゃそうだろ、世界の大森さんだぞ。
モニター映像の色味にインディーズ時代感を感じた。リスキーゲームのデモのジャケットみたいな色味。意識したのかな。
大体は横アリと同じだったが、曲の最後はゴスペル?風にアドリブで歌っていた。



お次はまさかのPropose。
音源にも増して闇堕ち感とプログレ感が凄かった。
ただひたすらに実験音楽
ラスサビ後ただ上を見つめる大森が曲の喪失感をより掻き立てていた。



続いてSoup。
この曲を音源以外で聴くのはインスタライブぶりだったのでとても嬉しかった。

関係ないけどインスタライブでやってた曲と言えばReally Reallyとかいつ音源化するんですかね。個人的にサビが「君が僕を想うのは〜」で始まるあの曲が好き過ぎるので早急に音源化して頂きたいってかれこれ数年間言い続けてる。

Souoは尋常じゃないくらい力を込めていた。この日一番かも。
今思うとここで体力使いすぎて省エネモードに入ったのかもしれない。



ここでMCへ。「大阪は第2のホーム」と若井。正直なところ、大阪のファン層は色々やらかす人も多いんで良く思われてない(特に大森氏に)所もあるけど、昔からずっとホームって言い続けてくれるメンバーがいてくれるだけで嬉しいよ。大阪で道徳は一生やらなさそうだけど。
「集大成ということで、新旧織り交ぜてやるんで付いて来れますか!!!!」と大森。
「懐かしい曲やります」宣言の後に来たのは愛情と矛先。
僕はぶち上がりすぎて会場の雰囲気は全く覚えていない。きっと会場も凄かったことだろう。
ここで愛矛が来たので、ここから盛り上がるゾーンかなと思いきや、終了と同時に暗転。
現時点で過去曲と盛り上がりにくい新曲しかしてない。なのにこんだけ会場が温まってるのは土地柄なのか、はたまたミセスの求心力なのか。(横アリ見たら愛矛やるまで結構冷えてたし土地柄かもしれん)



ここで波の音みたいな謎のSE。難破船の絵が映され、結構な時間が経つ。転換中かな、何やるのかなとそわそわし終わった頃くらいに次の曲へ。
勿論やるのはViking。世界観が凄かった。そして音源通りの何言ってるか分からないあの感じ。
海賊テーマなのに青髪がいる違和感。それさえも揉み消して曲を響かせる表現性。
そしてラスサビでは炎に包まれ青い髪でガシガシ踊る大森。横アリとは比べ物にならんくらいガシガシ踊ってた気がする。終わりには決めポーズと共に「ありがとん♡」ってオカマみたいな声。なんの時間だったんだ…

公演終わってアリーナから出てすぐ「ロックバンドなのにああいう事やるのどうかと思った」って声聞こえて面白かったっすね。ENSEMBLE TOUR行ったら発狂してそう。




再び暗転、そして明転したときには大森氏はセンターステージに。会場がめちゃくちゃ湧く。湧きを無視してアコギを弾く。やがて会場が静まった頃にぬるっと曲に入る。
ここまでタメタメでクダリが歌われるとは思っていなかった。音源より優しい声だった。この曲を作った時の事を思い出していたのだろうか。
今から7年ほど前、大森少年は独り、部屋にこもってアコギを爪弾きつつ曲を作っていた。そうして出来たのがこの曲の1番だった。昔からこの曲を好きな人は多く、ミセスメンバーにも愛されてきた曲だったが、当時、この曲をバンドでやるには技量が足らず、毎度毎度音源化を見送られてきた。


それから月日が経ち、Attitudeを収録するにあたって学生時代に作った沢山の過去曲が世に放たれた。灯火、月とアネモネ、Ke-Mo Sah-Bee、嘘じゃないよ…もちろんクダリもそうだ。
音源化に際して、2番以降が追加された。「大人になってもわからないものです」の一節にはそういう意味がある。
ツキマシテハや絶世生物など、そういった曲は学生時代1コーラスだけ1人で作って、それをバンドでフルコーラスを録って音源化していた。そうすることで、せめてもの「ミセスでやる意味」を確保したかったんだろうか。真意は分からないが、きっとどの曲も一人で披露するより深く、速く届く曲になっている。



1番を歌い終わるとメインステージに移動し、メンバーと共に歌い始めた。
「楽曲の追体験」。これはROOM TOURで実験されたものだ。公演時は賛否両論あったが、これもきっとミセスがより大衆に理解されるものになるには必要な工程だったのだと思う。後述するが、今の彼らは「表現したい」気持ちより「届けたい」気持ちが強い気がしている。
最後のワンフレーズが暖かく響き、ここから明るい曲に行くと思いきや、ドープな打ち込みが流れ出す。



REVERSE。この曲はめっちゃダサいモニター映像をバックに大森氏が踊っている印象しか無かったので(ENSEMBLEホール編は幕張よりモニター映像がチープだった)、ダンスなしでしっかりこの曲を聴くと、また違って聴こえる。歌詞の失望感みたいなものがちゃんと伝わってきた。これもROOMの収穫だろうか。
ちゃんとモニター映像もかっこよかった。安心。



またまたダークな導入からまさかのア・プリオリへ。
ほぼ初披露の啓蒙グサグサ系ロックをアリーナツアーでやる勇気。
映像がすーごいチカチカした。横アリの映像の倍くらいチカチカした。
そして紫色の光がステージには差し込んでいた。
音源みたいなフェイザー加工は無く、ツキマシテハみたくダークロックとして楽しめた。大森さんもハンドマイクを手にセンターまで出て必死に歌っていた。横アリもそうだけどここで頑張りすぎてナニヲに響いてた印象。




5年来変わらない昔ながらの導入と「かかってこい」が炸裂した後、赤白のライトが会場を覆う。やっぱナニヲだよな。イントロでのタイトルコールは無く、少し拍子抜けだった。相変わらず涼ちゃんの煽りがキレッキレ。それでも乗りにくい。ここまで乗りにくい曲ばっかなのにめちゃくちゃ会場盛り上がっててすげえなと思った。
この曲に関して言えば横アリの方が調子良かったかも。2サビ頭でファルセットしてました。
ロワジールから変わらない安定感あるアレンジだが、年々演奏のキレが増している。特にドラム。音が良い。



アウトロが長引きキモサベへ。
この曲はサブリミナルで出てくる謎のアフリカン背景に気を取られ過ぎてそれしか覚えてない。音源よりローがずっしりしてて迫力があった事だけ覚えている。バスドラのドコドコ音が心地よい。



ここでMC。このMCで言ったかどうかは定かではないけど、551の豚まんを買ったって話で、あやか先生が551をココイチって読んでいらっしゃいました。どんなにドラムは上手くなっても天然は抜けないのほんとすき。一生そのままでいて欲しい。
あと高野先生の大山ドラ版しずかちゃんのモノマネもここだったかも。今のしずかちゃんに慣れすぎてて似てんのか似てないのかよく分かんなかった。(正直な感想)



「しんみりする曲を」と始まったのは僕のこと。
モニター映像がただただ綺麗でエデンの園っぷりが凄かった。
ここまでのストーリーが全部報われるような展開だった。

道徳の果実を食べて地獄に落とされても尚、人は人であり、失望を知り、絶望を知っても尚、人は向き合い、進もうとする。
天井の果実にはどう頑張っても届きそうには無いが、あの楽園には無いものがきっと地上にはある。
「僕のこと」は人を肯定する音楽だ。
「奇跡は死んでいる」。その一言は余りにも重いが、その一言で命を消すには余りにも軽い。
綺麗でいて醜い。強くて脆い。人は皆そうだし、Mrs. GREEN APPLEの音楽もそうだ。だからこそ誰より近い距離で寄り添えるんじゃないだろうか。
この曲で動く心があるなら、君はきっとまだ大丈夫。そう言われているような気がした。




僕のことから矢継ぎ早に次の曲へ。解決しないコード感で明るい版アプリオリみたいな導入だと思ってたら音階が上がり始めてまさかのStaRtへ。
個人的にロワジールの導入が好きすぎたんで悲しいけどこれはこれで良い。
この曲は前見た時からのパワーアップが尋常じゃなかった。ギターリフやドラムの至る所に変更点が見られるし、ラスサビ後にはオイオイパートまで作った。
そろそろ定番曲から外れるんじゃないかと心配していたけど、この調子ならあと10年は大丈夫そうだ。
サビではMVモチーフのアニメ効果がモニターに。懐古厨にはたまらん演出。もうあのMVから5年ってやばくない?



最後のジャーンから間髪入れずWanteDへ。
何が良かったって高野がエレキベース使ってたとこ。音源よりソリッドに決まってた。ENSEMBLEの時は多分電子ベース使ってたんで、初披露のロワジール大阪ぶりにエレキで聴けたことになる。懐かしさを感じた。
この曲も今までみたいなエロさ全面プッシュは無くなり、センターステージでCメロに繋いでいた。
Cメロゾーンで大森さんの「手拍子やめて(半笑い)」。冷めた目をしてらっしゃった。そういうとこだぞ大阪。



まだまだ続く定番曲祭り。お次は青と夏。
この日一の大盛り上がり。 ENSEMBLEで聴けなかったのでこの曲聴くのは初だったんだけど、知らない間にとんでもなく大きな曲になってて嬉しくもあり寂しくもあり。
聴きながら「ROOM行っとくべきだったな…次からは絶対全ツアー行こ…」と決心した。



続いてはCHEERS。曲より開始と同時に光った全天球ミラーボールに目が行く。会場は凄い空気に。
青夏に比べてまだまだ盛り上がりに欠けるものの、きっと5年後も終盤にこの曲やってるなって完成度だった。というかやっていて欲しい。
横アリDVD見てても思ったけど、この曲ほど聴いてて一瞬で終わる曲ってない。
ピョンピョンしてたら知らん間にラスサビで「もう終わっちゃうの!?」って困惑してる。それくらいいい曲。
個人的にクダリとCHEERSがAttitudeで一二を争う好きな曲だったのでどっちも聴けて良かった。嘘じゃないよは今後に期待。



そしてそしてお次はlovin'。ロマンチシズムの時も思ったけど、こんなにピンクの背景が映えるバンドなかなかいないよね。
バタバタゾーンの照明はほんとにバタバタしてた。やってて楽しそう。
ラスト2曲にこの曲を持ってきたのは、この曲が初めてメンバー全員で作曲した曲っていう事実が大きかったんだと思う。Folktaleにも繋がるけど、「この5人で」歩んで行きたいという決意が現れているようで安心した。
5人制作の1曲目でこのクオリティ作れるって実は他のメンバーも相当な才能を秘めているのでは。もう涼ちゃんは才能隠せてないけど。
これからは1アルバムに1曲は全員作曲が欲しいな。
そういう意味も含めてフェーズ2だったりして。(追記:違いました)



ここからロマンチシズムに続くのかと思いきや、あっという間に最後の曲。今までのライブで一番あっという間だった。例えるならBUMP OF CHICKENのライブくらいあっという間だった。(伝わらない)
Folktaleは美しい緑の木の背景の元で安らかに歌っていた。

「変わりたいはいずれ子守唄になった/きっとね/ずっとね/続けてゆくんだろう」
まさにミセスを象徴するフレーズだと思う。この5年間で彼らは変わりっぱなしだし、一段階前の彼らを見てると今の彼らが別人のように思えてきたりもする。
でも結局はそれも僕らと彼ら自身を楽しませる為であって、遊び心で満たすためのあえての策略なのだ。武装した彼らもそうでない彼らも等しく愛していきたいよね。




アンコールで出てきたのは大森&藤澤。ピアノ伴奏でCircleへ。キーボードだからか音色が少し柔らかくて温かい。
冬の背景がぴったりマッチしていて、冷えきった心を温めるような5分間だった。

この曲に出てくる「夜はちゃんと寝て欲しい」というフレーズ。最初聞いた時はド直球すぎてちょっと笑っちゃったけど、これも彼の気持ちの現れだと思う。
Attitudeの歌詞の通り、伝えようと思っても100は無理。でも大事な所だけはどうしても届けたい。そういう思いがこの歌詞を導いたのだと思う。
きっと書いたのが昔なら「朝を迎えて欲しい」とかだった。そっちの方がリリックとしては綺麗だし。でもAttitudeという曲を書いた今、彼にはもう芸術とか関係ない。曲は人生だ。切実な思いを届けるツールとしてこの曲は生まれたのだと思う。そう考えて聴くと、このフレーズもとても重要な意味がこもっている。





メンバーが入場し、MCへ。「この会場に来てるこれだけ大勢の人がミセスが好きって、凄いことだよね、当たり前じゃないよね」と大森。本当にそうだと思う。
今回のツアーは過去最高の8万人を動員した。全国にミセスのライブを見に行きたいと思うほど好きな人が8万人もいる。それにチケットは即完したし、本当はもっといる。きっとこれからも増えてゆく。
3年前のMEET YOU TOURではキャパ2000ちょいのオリックス劇場をソールドアウトできなかったミセスが、大阪で一番デカいホールで、1万人超を前に2日間もワンマンをしている。これがどれだけ凄いことか。
きっとあと数年で、彼らも紅白に出るし、京セラドームや東京ドームに立つ時が来る。その時に彼らは、どんな表情を見せてくれるだろうか。








次の曲は、若井がはめたカポの位置で分かった。隣のフォロワーには軽く引かれた。
出逢いを尊ぶCircleから、出逢いに感謝する我逢人へ。

大森少年が独りで黙々と作っていた曲が、メンバーに届き、ライブハウスに届き、ホールに届き、野音に届き、フェスに届き、そして今はアリーナで響いている。アコギで鳴った小さな音色は、時を経て大きく優しいアンサンブルになった。
その歴史を垣間見た数万人が何を思ったのかは分からないが、僕はこれからを夢見た。

僕はミセスきっかけで貰った出逢いも少なくなく、加えて言うとミセスが居なかったらこんなブログも書いてないわけで、つくづく運命って奇遇だなと思う。そんな出逢いはきっとこれからも増えていくし、これを見てる人だってそうだろう。数万人分のドラマの中にミセスが入り込んでいく軌跡を、これからもしっかりと見届けようと思った。



正直演奏は感動していてあまり覚えていないのだが、今までの我逢人よりも更に洗練されていて、「まだ大きくなんのかよこの曲」と思ったことだけは覚えている。
ラスサビモニターにメンバー5人のカット。横アリより顔がアップになっていて「ヒーロー感」みたいなものが強かった。「こんなん泣かせに来てるだろ」と思った。



涙で滲んだ視界が鮮明になる頃には、メンバーは礼を済ませ、ステージを後にする所だった。





つまり何が言いたいかと言うと、あの感動はブルーレイでも伝わらん!ということ。
とにかくライブに行こうぜみんな。コロナとか色々あって大変だけど、そろそろワクチンは出来る。災害の時に音楽は無力かもしれないけど、傷付いた人をゼロ距離で癒せるのもまた音楽だ。また会場で会いましょう。(ライブする側みたいになっちゃった)






独立について

追記:またしても大森元貴は僕らを振り回しにかかってきたわけですが、個人的に今回はダメージが大きい。というのも、バンドというものは内輪ノリだけで完結するような安いものではないし、それを支えるチームはさらにそうだと思っているからだ。一人二人「以前からこのバンドのスタッフになりたいと思って働いてきました」みたいな人はいてくれた方がいいと思うけど、それが全員で、募集するスタッフの幅が広すぎるのも謎。


きっと彼はMrs. GREEN APPLEっていうチームを作りたいんだと思う。今までよりも強固な信頼感を持ったチームを。例えるならKing Gnuの常田が主宰するPERIMETRONみたく、何もかもを自己完結できてしまう事務所を作りたかったんだと思う。
でもそれにしては学者を募集するってどういうことなん…?予想の数段上を行き過ぎていて凡人には理解出来ない。



きっと彼らならノリだけで募集した人は容赦なく叩き落とすだろうし、そこに関しては問題ないのだが、問題は「そもそも有能な人材が集まるのか」ということだ。
これだけ大規模なプロジェクト立てておいて、出来たものがテアトルの劣化版だったら休止した意味が無くなってしまう。
ミセスのライブのステージングって相当作り込まれてるし、独立したってことはあれでも物足りてないってことで、これ以上ってことはamazarashiばりの映画みたいなライブを目指しているのだろうか。(あのへんの技術はソニーの独壇場だから移籍した方が早いと思ったりもしてしまう)(そして、失礼な見方かもしれないけど、ライブ行った時に「このセットも全部ファンが作ったんだな…」って変な先入観ができてしまう)




きっとミセスの憧れってラッドで、だからEMIからメジャーデビューしたし、EMIで個人事務所を作ったんだと思う。そりゃそうすればやりたいこと出来るし、五月の蝿みたいな曲もシングルカットできる。ミセスの親交の深いRhythmic Toy Worldが半個人事務所みたいな感じだったのも影響しているのかもしれない。

でもこれってかなりの賭けで、RADWIMPSはこの春予定してたツアーが全部飛んで数億円の借金。自己破産寸前まで行ったという。この先こういう事態が起こらないとは限らない。
Rhythmic Toy Worldは数年前にメジャーデビューしたものの、メジャーになったらもちろん売上はレーベルにかなり持っていかれるので、このままじゃ事務所の社員の給料が払えない!となり、一瞬でインディーズに出戻り。
こういう事態が起こりかねないのが個人事務所の怖いところ。この時期にやるの…?って正直思っちゃう。


そしてもう一つ。これが一番怖い。
事務所のチームが若年層ばっか偏って方向性がガラッと変わってしまうこと。
今までのテアトルの売り出し方からして、ミセスのファンは大抵が若年層だ。スタッフを募集しても、大抵が若年層だと思う。でも、一番重要なのって勝手を知ってる人の意見だ。
もしミセスメンバーの年齢が全員30代なら全然若年層だらけでもいいと思う。でも、大森はまだ23。達観してるとはいえ23。ここで船頭になったら早く枯れてしまわないか?と思う。

RADWIMPSは10代の頃は「おっぱい」みたいなラフな曲ばっか書いてきていて、覚醒したのはメジャーデビューして20になってから。対して大森は16歳で恋と吟書いて、17でスターダム、18で道徳と皿…なんかもう色々とおかしいんですよ。ますますストレス抱えすぎて盲腸ならないか心配。


まあ彼のことだし生半可なチームは出来ないと思う。彼のスパルタについていける人だけ応募すればいい。その上で出来上がった音源やライブを見て、前よりも良い物が出来ていたら嬉しい。
振り回されっぱなしですが、どうにかこうにかしがみついていきましょう。それでは。